

日本は、地震や台風などの自然災害が多いため、これまでに豊富な経験と技術的なノウハウを蓄積し、途上国の災害救援に活かすため、1979年に医療チームの派遣を中心とする国際緊急援助活動を開始しました。
当院では、2001年から医師、看護師、臨床検査技師、放射線技師等を国際緊急援助隊医療チームの隊員として登録を開始し、海外での災害発生時には、いちはやく派遣する体制を整えています。また、災害人道医療支援会HuMA(Humanitarian Medical Assistance)である認定特定非営利活動法人にも登録し、国内外での大きな災害時に医療チームの一員として参加しています。現在当科では4名の隊員が登録され活動しています。
医師 津田 雅庸/医師 梶田 裕加/医師 苛原 隆之/看護師 川谷 陽子
左:現地で診療する津田医師 右:被害状況
現地にて:梶田医師、川谷看護師
JDRバヌアツサイクロン派遣:川谷看護師
HuMAバヌアツサイクロン派遣:富野医師
JDRネパール派遣:苛原医師
当院は東海・東南海地震を始めとする大規模地震、バス事故など大型事故で発生した患者さんを受け入れる災害拠点病院として機能し、平成18年からは、その災害拠点病院の中核を担う基幹災害拠点病院として愛知県から指定されています。
そのため災害時における傷病者の受入れだけでなく、被災地で医療支援を行うDMAT/医療救護班の所有、愛知県内災害拠点病院に対する災害医療研修を行っています。
当医局は災害医療研究センターとも協力しDMAT活動、災害医療研修などを積極的に行っております。当医局から医師10名が日本DMATに隊員登録し活動しております。(2020年3月現在)
また、愛知県警と愛知医科大学病院は、令和元年7月9日に凶器を使用した人質立てこもり事件などの現場において傷病者の発生が予期される場合、事件現場へ医療チームを派遣する協定を締結しました。派遣される医療チームは「A・IMAT」と名付けられました。不測の事態に備え、当医局員も訓練などに積極的に参加しています。
「A・IMAT」とは
「Aichi Incident Medical Assistance Team」の略称で、凶器を使用した人質立てこもり事件など、現場において傷病者の発生が予想される場合に県警の出動要請を受けた当院の医師、看護師などがあらかじめ事件現場へ出動し、実際に傷病者が発生した際には医療機関に搬送されるまでの間、現場応急医療を行うチームをさします。